皆さんも子どもの頃、学校で給食を食べていたかと思いますが、国によってその内容は大きく異なります。
日本においても、給食に関する独自の文化が根付いていて、2020年代も続いています。
仕事などで日本に数年間滞在している人の中には、子どもを学校に通わせている人もいるかと思いますが、多くの人が日本の給食に驚きます。
「日本の給食は凄い」と口をそろえて言うのです。
一体どのような部分が外国と違うのでしょうか?
この記事では、そんな「日本の給食の凄さ」について解説していきたいと思います。
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Contents
日本以外の一般的な給食
日本以外の国では、以下のような給食が一般的となっています。
アメリカ
アメリカの給食では、教室では食べずに「食堂」で食事をします。
ホットドッグやチキンナゲット、ピザ、パスタ、ハンバーガーといった物の中から自分が食べたい物を選べます。
好きな物を選べるので、カロリー過多になりやすいというデメリットがあります。
フランス
フランスも、アメリカと同様に食堂で食事をします。
献立は、フランスらしさ全開で、前菜からメインディッシュ、副菜、デザート、パンといったようにコースで提供されます。
イギリス
イギリスも同じく食堂で食事をします。
給食専門のスタッフがおり、準備を行ってくれます。
ローストビーフやフィッシュ&チップスといったメニューを食べることが多くなっています。
日本の給食の凄さ
前述した諸外国の給食と比べると、日本の給食はかなり異なる内容となっています。
いくつか挙げてみましょう。
教室で食べる
日本では、高校などでは食堂で食べますが、小学校や中学校では教室で食べます。
新型コロナウイルスの影響で現在は机を動かさずに「黙食(話をしないで食べる)」していますが、以前は机を向かい合わせてグループを作り食べていました。
コロナが収まり次第、再び楽しくおしゃべりをしながら食べる形に戻るはずです。
自分たちで配膳する
日本の学校では、「給食当番」といった係があり、衛生面を考え給食着(白衣)を着て子ども自らが配膳をします。
学期ごとや1週間ごと(学校によって異なる)に係りは変わるので、卒業することには誰もが一度は給食係を経験するはずです。
給食係をする中で、準備や手順、片付け、協力することの大切さなどを学べます。
もちろん、ミスをすることもありますが、そういった体験から多くのことを学ぶのです。
海外では、子どもに食事の後片付けをさせるといった感覚がなく、日本に来て最初の頃は子どもも抵抗感があるかもしれません。
しかし、こういった体験をすることで、自立心を育てられるので、ポジティブな影響が出るはずです。
バランスの良い献立
日本の給食は、非常に栄養面を考慮して作られています。
子どもの成長に欠かせない栄養をしっかりと摂ることができるのです。
メインのおかずの他に、ご飯とスープが付き、牛乳パックが1人1つ配られます。
毎日ではありませんが、デザートが付く日もあります。
おかわりができるメニューもありますが、基本的には配膳された分を残さずに食べる形となります。
それゆえに、食べ過ぎて肥満気味になるといったリスクも軽減できるのです。
先生が子どもたちと一緒に教室で食べる
先生が教室で一緒に給食を食べるので、好き嫌いが激しい子には栄養面の大切さをしっかりと指導してくれます。
栄養面だけではなく、準備、後片付けなどもしっかりと指導してくれます。
そして、何より「食事のマナー」を指導してくれるので、行儀の悪い食べ方をする子どもを教育してくれるのです。
献立が毎日変わる
学校給食は、基本的に栄養士が献立を考えますが、1ヶ月ごとに事前に作成され表にして配布されます。
驚くべきは、1ヶ月の中で1度も同じ献立になることがないのです。
毎日違った献立の給食が食べられるので、飽きることがありませんし、様々な栄養を摂取することができるのです。
リサイクルも意識させている
給食で飲む牛乳パックは、水洗いをして乾かし、リサイクルに出します。
これらの作業も子供たちが直接行うため、リサイクルの意識が自然と植え付けられるのです。
家庭では逆に食事面での問題が多くなっている
学校給食に関しては、前述したようにかなりレベルの高い内容となっていて、安心して食べさせることができます。
しかし、日本では共働き世帯が非常に増えており、子どもたちの帰宅後の生活レベルは低下している現状があります。
子どもが家で1人でお留守番をするといった家庭もあり、ゲームをやり過ぎたり、お菓子を食べ過ぎたりジュースを飲み過ぎたりするケースも多くなっているのです。
せっかく給食で素晴らしい栄養を摂取しているのですが、家庭では栄養面で問題を抱えてしまっていることが多いのです。
まとめ
今回は、「日本の給食の凄さ」について解説してきました。
- 教室で食べる
- 自分たちで配膳する
- バランスの良い献立
- 先生が子どもたちと一緒に教室で食べる
- 献立が毎日変わる
- リサイクルも意識させている
海外の人からすると、日本の学校給食のレベルの高さに驚くはずです。
日本で子どもを学校に通わせる人は、基本的に給食面での心配は無用であると言えるでしょう。
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